ひと言で言えば、
「古沢組の仲間」。
まず小谷さんとのご関係を教えてください。何年くらいのお付き合いですか?
- 後藤
- 小谷君は、よくお世話になっている吉村組さんの職人さんで、「足場とび」です。
僕が入社したのが2020年。現場に慣れ始めた頃に携わっていたデカい現場に、新人だった小谷君が手伝いで来てくれたのが最初です。 - 小谷様
- 「中部国際医療センター」ですね。僕は、入社して最初の現場でした。半年ぐらいいましたかね。建築はバイトでやった程度だったので、まだ何も分かりませんでしたね、とび仕事のことは。
- 後藤
- 古沢組は土工事、コンクリート工事、仮設足場、鉄骨工事を請け負ってて、常務がアタマをとって、僕はそれをサポートしていました。
小谷さん(吉村組さん)に、古沢組が請けた仕事の二次請けとして足場を組んでもらっていたということですかね?
- 後藤
- いや、違うんです。
以前はそういう時代もあったんですが、今は吉村組さんが大きな現場を持たれているので、当社の人手が足りない時にスポットで応援に来てもらうような付き合いが多いです。土工事やコンクリート打設の時に「◯日に◯人手伝いをお願いできませんか」という感じ。
仕事が違うから、本来ならとびさんがコンクリート工事に来たりはしないんだけど、吉村組さんにはそういうお願いを聞いてもらってます。
古沢組の業務をお願いしているということですか!
具体的にはどんな仕事を依頼することが多いんですか?
- 後藤
- 現場では「工事を進める」だけが仕事じゃないんですね。例えば土工事では穴を掘りますけど、そのままにしておくと知らない人が落ちてしまう可能性もあるので、安全のために手すりを組まないといけない。その手すりには足場と同じ部材を使うんです。現場の周囲の仮囲いもそうです。小谷君達は部材の扱いにも慣れているので、そういう工程をお願いすることが多いですね。
- 小谷様
- そういう仕事の仕方をするのは、社長同士も仲がいいからでしょうね。
- 後藤
- 若い頃からの付き合いだって聞いてますので、その関係性があるから頼めるんだと思います。
楽しいかどうかより、
楽しくできるかどうか。
一緒にやった仕事で、印象に残っていることはありますか?
- 小谷様
- あー、地下ピット掃除。あれは嫌でしたね(笑)
真っ暗な地下でライトを点けて… - 後藤
- (笑)現場にいると、工事だけでなく、掃除や小さな作業足場とかっていう「何でも屋」的な仕事も出てくるんですね。古沢組はそういう部分にも細かく対応するスタンスなので、請けるんです。地下ピットって、上で建物を建てているだけに結構汚れるので、掃除を手伝ってもらったんです。そもそもがお客様の建物なので、キレイにして渡したいじゃないですか。…あれ?
- 小谷様
- 仕事はちゃんとやりますよ。専門外の仕事なので喜んではやりませんけどね!
そうはいっても、後藤さんや古澤さんと楽しくしゃべりながら仕事ができるから行くわけです。人との関係性が良いもんでね、嫌なことでも楽しくできちゃうって感じです。
行きたい現場・行きたくない現場はあるものですか。
- 小谷様
- そりゃ、あります。でも、仕事って「どう楽しくできるか」って部分が大きいと思うんです。
古沢組の現場はメリハリがあります。 - 後藤
- 「やるぞ」という時と、楽しくやれるタイミングのメリハリですかね。
現場の空気感は大事だと思っているので、人間関係づくりは僕も意識的にやってるつもりです。楽しいと思いながらやると出来栄えが違うって、自分の経験からも感じてるので。 - 小谷様
- 他の現場はまた空気も違いますからね。古沢組さんの現場は楽しいし、ちゃんとやろうって空気を感じます。職人のことも気に掛けてくれる。仕事だけ振って「終わったら言って」っていうんじゃなくて、「どう、大丈夫?」って途中経過での気遣いがある。
- 後藤
- どんな親方も、良いものを造ろうという思いは一緒だと思うんですけど、僕らはより気持ち良く仕事したいし、分からないことは気軽に聞いてもらえるようにコミュニケーションをとりたいと思ってます。こんなナリしとっても、話しかけやすいオーラは出してるつもりなんです。
- 小谷様
- 後藤さんは一番話しやすいですよ。なんですかね…キャラクターみたいじゃないですか(笑)
「建設は面白い」と
思われるよう、
古沢組発信で変えていく。
これから下の世代が入ると、教える立場になりますね。
- 小谷様
- 僕は経験的にはまだ3年ですけれど…分かることは教えていくつもりではいます。分からんことは「分からん」て素直に言います。
- 後藤
- 下手なこと教えると、現場では危ないんでね。あとあと恥をかかせることにもなりますし。
僕も、新しく入ってくる方々に対してはちゃんと向き合おうと思います。古沢組としても、古い「建設業」とは違う空気感で教えていきたいなと思ってるんです。
専門外のことまで完璧に教えられるわけではないので、こうやって協力会社さんに来てもらう中で、うちの職人を育てる応援をしてもらうことも増えるでしょうね。 - 小谷様
- 会社の垣根なく職人を育てるってことは、ありますよね。うちの後輩も古沢組さんに色々教えてもらってるじゃないですか。昨日も後藤さんのこと話してたんですよ、LINE行ったんじゃないですか?
- 後藤
- あぁ、きたきた。
僕らが教えられることはね、教えます。どの現場も、どの仕事も、助け合いです。吉村組さんに助けられていることも沢山あります。
建築の仕事の魅力ってどんなところに感じますか?
- 小谷様
- 作業が面白いわけじゃないんですよ。ルールも厳しいし、気を張っていなきゃならないですから。面白いのは、人付き合いの部分が一番じゃないですか。
- 後藤
- そう。小谷君が言うように全部が面白くはないんだけど、それを古沢組発信で「建設は面白い」に変えていこうっていうのが、僕の思いでもあるし、古沢組の思いでもあるんです。建設業のイメージを変えていくのが、古沢組の一番大元の目標です。
- 小谷様
- 仕事は厳しいけど、その中で自分達がどれだけ楽しくできるか。楽しい現場なら行こうと思うし、仕事もちゃんとできる。上の世代の言葉を僕らの世代はキツイと思うから、僕は現場で怒鳴ったこともないです。
- 後藤
- 僕らは、次の世代の盾にもなるし、現場を変えていく世代なんだと思います。
僕はこの業界で仕事を始めて12年になります。楽しくやりたい思いがある一方で、「良いものを造りたい」という気持ちはずっと持ってるんです。そこはこれからも追求していきたい。僕らが造るものは残るじゃないですか。例えば「中部国際医療センター」のような大きな施設建設に携わったことは、僕にとって誇りですし、子どもにも胸を張って言えます。そういうものを造れるのが、この仕事の魅力だなと思いますね。 - 小谷様
- 素直な気持ちで言うと、今のままでも古沢組さんはアットホームで良いと思います。もっと良くなるのであれば、僕らもさらに働きやすくなりますよね。指名で呼んでもらえたら嬉しいです(笑)
- 後藤
- 指名料とかないだろうな(笑)
しばらく行けてないから、フットサルもまたやろうね。
いいですね、仕事以外でも仲が良いと仕事での意思疎通もスムーズでしょうね。ありがとうございました。
fin.